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みなさんのお子さんは、自身に似ていますか?
それとも、全然違った性格、くせ、特性はありますか?
自分に似ているところが好き、
似ているところが嫌、
全然違うから分からない。
異性の考え方はわからない。
同性だから分かって嫌。
いろいろあるかと思います。
一方で、自分の子とは思えないくらい、
すごい才能がある。
という事もありますね。
ママがとかく悩みやすいのは、
こどもの苦手とする部分、
このままだと苦労するのではないかと
思われる側面ではないでしょうか。
そして、余りにも学校生活や日常生活に
支障をきたしている時、
うちの子には何かの障害があるのではないか、
誰かに相談するべきではないか、
病院にかかった方が良いのではないか。
さらに、日々色々な事がドラマチックに
引き起こされるのが子育てなので、
悩みが解決する前に、
次の問題が重なってくるという事態も
よく起こります。
ただ親子の関係も長くなってくると、
ある程度「この子はこういう子だから」
と受容してくる部分もあります。
この「受容」ということが、
子育ての鍵なのではないかと
感じています。
子供の性格やくせ、これは愛嬌でもあったり、
良い部分が見えると、嫌だなと思う部分が
少し霞んで見えるということもあると思います。
そこで少し難しいのが、
こどもに特性や障害がある場合。
これを受容することは、
時にとても難しいことがあると思います。
そして個々で状況や程度が異なるので、
誰かが受容を強く促す事も難しいものです。
子育て相談やペアレントトレーニングでは、
ママの受容の状況を鑑みて、
ヒントを出したり、
少し直面化を図ることもあります。
ただ、本当の意味での受容は、
時間がかかるものだと理解しています。
今回は「受容」にはプロセスがあるという事を
再確認しておきたいと思います。
自分が今、受容のプロセスのどこにいるのか、
それを理解するだけでも、
大分気持ちが整理できると思います。
受容のプロセスには全部で5段階あると言われています。
① 否認と孤立
↓
②怒り
↓
③取り引き
↓
④抑うつ
↓
⑤受容
最後の段階に到達するために、これほどのステップがあるんです。
まずは否認と孤立から始まります。
「そんなはずはない」
「こんな事になっているのはうちだけだ」
そんな気持ちに支配されているのが、
この①段階です。
その後にやってくる感情が怒り。
「こうなったのは夫のせいだ、学校のせいだ」
何かのせいにしたり、
他責の感情も生まれてくるのが、
②段階の「怒り」です。
それを乗り越えると、「取り引き」を
するようになります。
「これは出来ていないけど、
こんな能力は残っている。」
「今が大変な分、後で苦労しないはずだ。」
などの気持ちの整理が始まるのが、
③段階の「取り引き」です。
ここで少し気持ちが頑張ってしまうのもあり、
気持ちが落ち込んでしまうという
反動が起こります。
これが④段階の「抑うつ」です。
そしてこれら全ての段階を経て、
ようやく最後の段階⑤受容となります。
ここまで見てわかる様に、
いきなり、問題発生から受容まで、
すっ飛ばして到達することは
中々無い訳なのです。
なので、
「もっと大変な特性を持っている子の
ママがいるのに、
私はなんでこんなに悩んでしまうのだろう。」
などと思う必要もないのです。
自分は今否認の段階なんだな、
取り引きをする準備が出来ていないんだな。
などと分かるだけでも、
気持ちを焦らずにいる事ができると思います。
自分が子育ての悩みに
はまってしまっている時には、
ぜひ、受容のプロセスを時々
思い出してみてください。
ただ、これには自分を客観視する力が
少々求められます。
そのためにも、日頃から物事を俯瞰してみる
トレーニングが
出来ていると良いと思いますし、
また、
誰かに相談したり助けを求める習慣も
大切だと思います。
援助をする立場の人間として、
私は受容を求める事はしませんが、
受容のプロセスを少し進めるための
お手伝いをする事はあります。
それには、相談者の状態をしっかり理解する
という事が大前提ではありますが。
そんな流れで、不定期に子育て相談会も
開催しています。
近くの専門家に相談してもらっても良いですし、
誰に相談して良いか分からないという場合は、
ぜひ子育て相談会の扉をたたいてみてください。